【偉人から学ぶ】研究者に向いている人・向いていない人の特徴は?

この記事では研究者の向き不向きについて、その特徴を解説します。

研究者に憧れを抱き、優秀な成績で大学院進学まで果たしたにも関わらず、研究者を辞めていく若手研究者は実は大勢います。

あかのん

研究が苦になって、心を病んで去っていく方がとても多いです。

え、でも優秀な人たちが集まっているんじゃないの?

優秀であれば良い研究者になれるかというと…

あかのん

それは大きな勘違いなのです

研究職から離脱していくケースというのは、性格的にみた研究への向き不向きが多いに影響しています。

研究者に向いていないのであれば、成果も上がらず辛いだけ。

その能力を他職種で発揮した方がよほど効率が良いと断言できます。

今回は、ノーベル賞を受賞した偉大な研究者の方々が残している名言を引用し、研究者としての適性を確認するためのチェックリストを用意しました。

この記事をお勧めする方
  • 研究者への進路を希望する方
  • 研究者として歩み始めている方
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研究者としての適性を知る8つのチェックリスト

研究者としての適性を知る8項目

①未知に対する探求心を維持できるか?

未知に対する探求心

研究とは未知の発見のために仮説検証を繰り返す作業です。

未知のものに完璧な答えがありません。

答えだと思っていたものが明日には覆っているかもしれません。

覆ることのない真理を求めて絶え間ない探求心を維持し続けられるか?が研究者としての分かれ道になります。

今日の真理が、明日否定されるかも知れない。

それだからこそ、私どもは、明日進むべき道を探しだす。

湯川 秀樹(ノーベル物理学賞)

「ここまでいきゃあいいんじゃないか」「この辺が限界ではないか」「いまさら原点に戻るのか」。

そこそこの成果を得たのにやり直して続けることに、いろんな声がありました。

でも、私は「ここが始まりだ」と思った。

それが分かれ目ですね

赤﨑 勇(ノーベル物理学賞)

学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるかを思い知らされる。

自分の無知に気付けば気付くほど、よりいっそう学びたくなる。(抜粋・略)

アルベルト・アインシュタイン(ノーベル物理学賞)

未知の世界を探求する人々は、

地図を持たない旅行者である

湯川 秀樹(ノーベル物理学賞)

これは性格的な向き不向きが大いに影響します。

答えを出すことにやりがいを感じるタイプの方は、別の道を模索することをお勧めします。

(例えば数字を扱う税理士や会計士、結果を争う弁護士など)

あかのん

優秀な方ほどみられる「完璧主義」はもしかしたら研究には不向きかもしれません。

②没頭できるか?

没頭する力

「四六時中、〇〇のことで頭がいっぱい」というほど何かに夢中になった経験はありますか?

何かに没頭できる性格というのは、研究の大きな推進力となります。

時間をかければいいってもんじゃない。

本当にやろうと思ったことは頭から離れない

ずっと考えている

小柴 昌俊(ノーベル物理学賞)

あることを成し遂げるためには、

いろんなほかのことを切り捨てないと

だめなんですよ。

利根川 進(ノーベル生理学・医学賞)

私は頭が良いわけではない。

ただ人よりも長い時間、

問題と向き合うようにしているだけである。(抜粋・略)

アルベルト・アインシュタイン(ノーベル物理学賞)

運営者も実体験として没頭できる人の凄さを痛感させられています。

この点についても性格的要素が大きく左右する印象です。

あかのん

今回のチェックリストの中でもかなり重要だと思います

③発想を生み出す努力ができるか?

発想を生む努力

発想が豊かで、新しいアイデアを生み出すことのできる力は研究者に不可欠です。

このアイデアとは、知識の幅を広げ、自分自身で徹底的に考え抜いた末に生みだされるものです。

徹底して考え抜いた末に生まれる「独創性」と最後までやりぬく「粘り」を持つこと。

この両輪なくして、大きな夢を実現させることはできない

中村 修二(ノーベル物理学賞)

僕たちは自分たちが知っている範囲のことでしか物事を判断できない。

だから予想というのは、あくまで自分の知識の範囲内に留まってしまう

山中 伸弥(ノーベル生理学・医学賞)

発見とは、誰もが見たことのあることを
じっくり見据えた上で

誰一人として考えたことのないことを、
考えてみることである。

セント=ジェルジ・アルベルト(ノーベル生理学・医学賞)

アイデアの秘訣は、執念である。

湯川 秀樹(ノーベル物理学賞)
あかのん

アイデアとは、突拍子もないことを言い出すことではありません!

多大な努力の末に生み出されたものなのです。

没頭する力と類似していますね。

④我が道を突き通せるか?

我が道を突き通す力

研究にも「流行り」があります。

あるターゲットに注目が集まったり、目新しい実験手法や解析方法を多くの研究者が一斉に用いたりと。

しかし、流行りに振り回されず、我が道を突き通せる力は非常に重要です。

自分が信じた道をやり抜くことの大切さを偉人たちも説いています。

100人のうち99人がこうだと言っても、

1人の方が正しいことがある

小柴 昌俊(ノーベル物理学賞)

重箱の隅をほじくるようなことはするな。

小さくても何も入っていない重箱を埋めるような人真似ではない独創的な仕事をせよ

鈴木 章(ノーベル化学賞)

人のやっていることを追いかけるよりも

何か違うことをやってみようということはいつも思います。

その方が競争がなくて楽ですから

南部 陽一郎(ノーベル化学賞)

独創的なものは初めは少数派である。
多数というものは独創ではない。

湯川 秀樹(ノーベル物理学賞)

私は人まねはしません。真似をするとそこで終わり

大村 智(ノーベル生理学・医学賞)

⑤問う力があるか?

問う力

何事も自分自身で考える癖をつけないといけません。

人から伝え聞いたことを鵜呑みにしてはいけません。

教科書に書いてあることですら間違っている可能性はあります。

「なぜこうなるのか?」「本当に正しいのか?」と常に自らに問い続ける姿勢が大切です。

人が言っていることや教科書に書いてあることを全て信じてはいけない

本庶 佑(ノーベル生理学・医学賞)

考える力、答える力が落ちていると言いますが、

最も心配なのは「問う力」がほとんどないこと

野依 良治(ノーベル化学賞)

日本人は先ず模範生を決め、競争する。

だが、考え方が呪縛されている。

ノーベル賞を取るには、どんな勉強をしなければいけないか、と

江崎 玲於奈(ノーベル物理学賞)

⑥失敗をプラスに変えられるか?

失敗をプラスに変える力

研究とは、自分が仮説を立てた結果よりも、そうでない結果が出ることの方が圧倒的に多いものです。

そのネガティブな結果に負けずに、挑戦を繰り返すことのできる折れない心が研究者には不可欠です。

成功した人は失敗を言わない。でも人より倍も3倍も失敗している。

大村 智(ノーベル生理学・医学賞)

私はよく言っています。

「失敗は恐れてはいけない。失敗しない人は成功もできない。」

「成功者は誰だって失敗している」と。

赤﨑 勇(ノーベル物理学賞)

専門家とは、非常に狭い分野で、

ありとあらゆる失敗
重ねてきた人間のことである。

ニールス・ボーア(ノーベル物理学賞)

挑戦した結果が失敗であれば、

そのことを踏まえて新しい方向へ頭を切り替えることができるという利点が発生します。

私自身もたくさんの失敗を繰り返し、そこから学ぶ人生を送ってきました。

江崎 玲於奈(ノーベル物理学賞)

間違いを犯したことのない人というのは、

何も新しいことをしていない人のことだ。

アルベルト・アインシュタイン(ノーベル物理学賞)
あかのん

偉大な業績を挙げる前に、いかに失敗を繰り返してきたかということが語られていますね。本当に尊い言葉だと思います。

⑦情熱を持てるか?

情熱

情熱は何よりの原動力になります。

「〇〇の病気に効く薬を開発したい」

「〇〇の病気のメカニズムを解明したい」

「この研究で社会にこう活かしたい」

あなたに心から熱意を持って取り組める研究があるならば、とても幸運なことです。

自分が本当にやりたいことを

みつけられたら後はもう大丈夫!

小柴 昌俊(ノーベル物理学賞)

有志竟成(堅固な志を持つ者は、目的を必ず成し遂げられる)

本庶 佑(ノーベル生理学・医学賞)

自分の本当に好きなことをやりなさい。

本当に好きなことだったらたとえ上手くいかずに落ち込んでもまた立ち上がって続けることができる。

赤﨑 勇(ノーベル物理学賞)
あかのん

若い方々が「やりたい事」をすぐに見つけることは難しいですが、常に探し続ける姿勢を大事にしてもらいたいです。

⑧行動力があるか?

行動力

思い立ったら、即行動!!という研究者は強いです。

机上の空論を並べても、自身が思い描いた結果はなかなか出るものではありません。

思い悩む前にとりあえずやってみる。

そんな行動力・機動力が研究者には求められます。

行動を起こすことにより、
何かが生まれる
行動を起こさなければ、
何も生まれない

大村 智(ノーベル生理学・医学賞)

私は気持ちが乗ってくるのを待ったりはしない。
そんなことをしていては、あなたは何も成し遂げられない。
とにかく仕事に取りかかるということを知らなければならない。

パール・バック(ノーベル文学賞)

幸せを祈る気持ちだけでは、平和を成すことはできない。

アルフレッド・ノーベル(ノーベル賞の発端)

研究者としての適性を知るチェックリスト(番外編)

番外編として、研究者を目指すにあたって知っておいて欲しい事項をまとめています。

会社員とは違う特殊な働き方になるので要確認です。

⑩研究者の雇用問題については理解しているか?

雇用問題への理解

アカデミアでは、テニュア(任期のない)ポストは不足しています。

あかのん

つまり、会社員のような終身雇用のポジションを手に入れることが難しいのです。

特に若手研究者は任期制の「ポスドク」というポジションに就く可能性が高くなります。

ポスドク時代には、雇い止め問題、収入の問題など、精神的に追い詰められることも少なくありません。

関連する記事を貼っておきますので参考にしてみてください。

⑪収入を二の次に出来るか?

経済的問題の理解

安定したポストに就くまでの間、経済的にはとても不安定な状況になります。

もし仮に博士卒後3年間ポスドクを続けたとしたら、30歳前後。

同期の友人たちと比べるとかなり低い給与水準で生活することを強いられます。

結婚・出産などのライフイベントが多く待ち構えている年頃です。

収入を二の次にしてでも、研究への情熱を持ち続けることができるか熟慮してみてください。

しかしながら、任期のないテニュアポストを得ることができれば、給与水準は平均に比べると高くなります。

⑫組織に頼らず、一人で道を切り開く覚悟があるか?

個人で道を切り拓く覚悟

近年では一般的にみても、会社に依存せず個々で活動する時代だと言われています。

特に研究者ではより個々の活動の割合が高くなります。

ポジション獲得、研究計画、研究費調達、人材集め、啓蒙活動、メディア発信まですべて自分自身で行います。

あかのん

いわば、会社経営者!!

己で道を切り拓くエネルギッシュな人材が求められています。

⑬「勉強できる人」が「研究できる人」と勘違いしていないか?

「勉強ができる人」の理解

最後になりますが、この勘違いはとても多いです!

研究を構成して実行する能力と、受験などで通用する頭の良さは全く異なります

チェックリスト①~⑧を十分参考にしてみてくださいね。

研究者に向いていないかも…??

ここまで読んで、

研究者ってやっぱり面白い!

研究者に絶対なりたい!

と思った方は、ぜひ研究者を目指してください。

研究者とは、やりがいをもって人生をかけられる素晴らしい仕事です。

研究者について詳しく知りたい方はぜひこちらの記事も読んでくださいね>>>

仕事の向き不向きの重要さ

しかし、中には「私には無理かも…」と思われた方もいると思います。

研究者はなることより続けることの方が実は難しく、いくら優秀であっても研究者を辞めていく人が大勢います。

仕事の向き不向きの重要さ
あかのん

向き不向きって本当に重要です!

向いていない仕事に就いていても、成果も上がらない上に辛いだけです。

反対に、向いている仕事で能力を発揮できれば、大きな飛躍をする可能性を秘めています。

そうはいっても、どんな職に向いているのわからないんだよ

そんな場合は自分の向いている職種を把握する診断サービスを利用してみましょう。

  • ミイダスではWEB登録後にコンピデンシー診断が利用できます
あかのん

こんなに詳しいのに無料だなんて信じられませんよね

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【非対人でできる】WEBでの適性診断

ミイダスは適性診断完了までに30分ほどお時間がかかりますが、その分かなり詳細な診断結果を出してくれます。

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まとめ

研究者としての適性を知る8項目

この記事では研究者の適性を確認するための8項目についてご紹介しました!

あかのん

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